SSブログ

仰げば尊し [日本語]

 卒業式のシーズンも終わってしまったけど、先日、テレビで「仰げば尊し」を久しぶりに聞いた。

仰げば尊し 我が師の恩
教えの庭にも はや幾年
思えばいと疾し この年月
今こそ別れめ いざさらば

互いに睦みし 日頃の恩
別るる後にも やよ忘るな
身を立て名をあげ やよ励めよ
今こそ別れめ いざさらば

朝夕なれにし 学びの窓
蛍のともしび つむ白雪
忘るるまぞなき ゆく年月
今こそ別れめ いざさらば

 小学校時代、音楽の授業は嫌いだった。好きでもない歌を歌わされるのが嫌だったのだ。でも、卒業式で歌ったこの歌は大好きだった。小学生には難しい詩だと思うし、当時自分が良く理解していたとは思えないが、詩とメロディの切なさは感じ取っていた。美しい日本語に美しいメロディ。名曲だと思う。独唱には向いていない。合唱で映える歌だと思う。最近はこの歌を歌わない学校が増えているのだとか。なぜだろう。不思議だ。

 優等生もワルも、卒業式のときはみんな神妙にしていた。「身を立て名をあげ やよ励めよ」。今の自分はどうなんだろう、なんて考えてしまう。たまにこんな歌を思い出してみるのもいいものだ。

(注)この歌、8分の6拍子。七五調かと思ったら八六調。なるほど。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

くるみ

ひぐらしさん、こんにちは♪
最近歌われない理由は、歌詞が教師を崇めていたり、立身出世を呼びかけていたりするトコロに反発があるようですね。
でも最近はまた、少しずつ歌われるようにもなってきているようです。
少し前になりますが『女王の教室』というドラマがあって、なぜか最終回をちょこっとだけ見る機会があったのですが、その時にも歌われていて、思わずうるうるしてしまいました(^^;
あと、詳細は分からないのですが、『仰げば尊し』と『蛍の光』は内容が対になっているとかで、古典などがお詳しいようであれば、紐解いてみるのも面白いかもしれませんね。
『いまこそ、わかれめ』」という部分も、『係り結びの法則』により、通常モードの『別れむ(別れよう)』が『こそ』で強調され『別れめ(巳然形)』となっているのだそう。『今こそ別れよう』」というけじめの瞬間を調べに乗せていたのですね。 (すみません;書いてて解っていません(ーー;)
また、この曲だけに限らないのですが、作詞作曲者『不明』というのがあると、いつもなんだか怖い感じを抱いていたくるみです;;;
by くるみ (2006-04-11 02:53) 

ひぐらし

くるみさん、こんにちは。なんと! こんなところにあの有名な係り結びが・・・。子供の頃、姉に聞いた。これは「今こそ別れ目」ってことなんだよって。騙された~~。美しいといいながら解釈間違ってりゃ世話ぁねえ、って感じ。(笑) 子供ゆえの笑える間違いってありますよね。代表選手が、「ふるさと」。「うさぎ追いし かの山・・・」を、「美味しいウサギが住んでる山」だと思ったり、「つつがなきやともがき」を「ガキの頃の友達は元気だろうか」なんて思ってたりする。
 ちなみに、この「~こそ+已然形」の係り結びって、現代でも使いますよね。「褒められこそすれ、文句を言われる筋合いはないっ」とかね(笑) 勉強になりました。ありがとうございます。文語体って大好きなんですが、こういう微妙な間違いを、結構してるんだろうなあ、なんて思ってしまいました。
by ひぐらし (2006-04-11 23:13) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。