仰げば尊し [日本語]
卒業式のシーズンも終わってしまったけど、先日、テレビで「仰げば尊し」を久しぶりに聞いた。
仰げば尊し 我が師の恩
教えの庭にも はや幾年
思えばいと疾し この年月
今こそ別れめ いざさらば
互いに睦みし 日頃の恩
別るる後にも やよ忘るな
身を立て名をあげ やよ励めよ
今こそ別れめ いざさらば
朝夕なれにし 学びの窓
蛍のともしび つむ白雪
忘るるまぞなき ゆく年月
今こそ別れめ いざさらば
小学校時代、音楽の授業は嫌いだった。好きでもない歌を歌わされるのが嫌だったのだ。でも、卒業式で歌ったこの歌は大好きだった。小学生には難しい詩だと思うし、当時自分が良く理解していたとは思えないが、詩とメロディの切なさは感じ取っていた。美しい日本語に美しいメロディ。名曲だと思う。独唱には向いていない。合唱で映える歌だと思う。最近はこの歌を歌わない学校が増えているのだとか。なぜだろう。不思議だ。
優等生もワルも、卒業式のときはみんな神妙にしていた。「身を立て名をあげ やよ励めよ」。今の自分はどうなんだろう、なんて考えてしまう。たまにこんな歌を思い出してみるのもいいものだ。
(注)この歌、8分の6拍子。七五調かと思ったら八六調。なるほど。
2006-04-10 23:37
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コメント(2)
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ひぐらしさん、こんにちは♪
最近歌われない理由は、歌詞が教師を崇めていたり、立身出世を呼びかけていたりするトコロに反発があるようですね。
でも最近はまた、少しずつ歌われるようにもなってきているようです。
少し前になりますが『女王の教室』というドラマがあって、なぜか最終回をちょこっとだけ見る機会があったのですが、その時にも歌われていて、思わずうるうるしてしまいました(^^;
あと、詳細は分からないのですが、『仰げば尊し』と『蛍の光』は内容が対になっているとかで、古典などがお詳しいようであれば、紐解いてみるのも面白いかもしれませんね。
『いまこそ、わかれめ』」という部分も、『係り結びの法則』により、通常モードの『別れむ(別れよう)』が『こそ』で強調され『別れめ(巳然形)』となっているのだそう。『今こそ別れよう』」というけじめの瞬間を調べに乗せていたのですね。 (すみません;書いてて解っていません(ーー;)
また、この曲だけに限らないのですが、作詞作曲者『不明』というのがあると、いつもなんだか怖い感じを抱いていたくるみです;;;
by くるみ (2006-04-11 02:53)
くるみさん、こんにちは。なんと! こんなところにあの有名な係り結びが・・・。子供の頃、姉に聞いた。これは「今こそ別れ目」ってことなんだよって。騙された~~。美しいといいながら解釈間違ってりゃ世話ぁねえ、って感じ。(笑) 子供ゆえの笑える間違いってありますよね。代表選手が、「ふるさと」。「うさぎ追いし かの山・・・」を、「美味しいウサギが住んでる山」だと思ったり、「つつがなきやともがき」を「ガキの頃の友達は元気だろうか」なんて思ってたりする。
ちなみに、この「~こそ+已然形」の係り結びって、現代でも使いますよね。「褒められこそすれ、文句を言われる筋合いはないっ」とかね(笑) 勉強になりました。ありがとうございます。文語体って大好きなんですが、こういう微妙な間違いを、結構してるんだろうなあ、なんて思ってしまいました。
by ひぐらし (2006-04-11 23:13)