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IXYで横浜散策 [カメラ]

 96年にキャノンから発売されたIXYのシリーズ。初めて見たときはその小ささに衝撃を受けた。しかし、当時は、すでにCONTAX T2を愛用していたので、買うことは無かった。

 この機種はAPS(アドバンスト フォト システム)フィルムという、普通の35mmフィルムより一回り小さいカセット形のフィルムを使うカメラで、小型化はしやすくなる。でも当時は、ちょうどカメラがフィルムからデジタルに移行する時期だった。結局デジタルがどんどん進歩して普及していき、APSというのはほとんど普及しないまま終わってしまったようだ。今ではこのIXYより小さいデジカメは別段珍しくもなんともない。

 APSフィルムは、コンビニで今でも売っている。しかし、今のご時世、フィルムを使う人自体が減っているし、こだわってフィルムを使う人だって、普通の35mmフィルムを使う人が多いだろう。

 先日、あるカメラのネットショップで、このカメラが出品されているのを見た。初期型に60周年記念の金メッキをした特別モデルで、30000円也。(発売当時は80000円もしたらしい) このカメラを初めて見たときの衝撃が懐かしく蘇ってきた。「欲しいっ」と思った。

 たまたま今月の「日本カメラ」(2007年11月号)に、「テーマ別カメラコレクションのススメ」という特集記事が載っていて、そこに「APSシリーズ」という項目があり、面白いことが書いてあった。
APSシリーズを集める三箇条
[壱] 明日フィルム供給がストップしても可笑しくないと覚悟せよ
[弐] 1990年代とはどんな時代だったかを示す機体を選ぶべし
[参] 写真が撮れぬカメラでも、それを愛し続けられるかを自問せよ
 一週間悩んだ末、購入を決意した。このIXYは、僕の中で、三箇条に合致したのだった。

 さて、台風が急ぎ足で通りすぎ、明けた日曜日27日、よく晴れたので、IXYのテスト撮影に行くことにした。今回選んだのは、横浜の動物園「ズーラシア」。しかし、行ってみたら、動物たちはみんなやる気なし。象は遠くの方でずっとお尻を向けている。オランウータンは向こうを向いて寝ている。トラも向こうを向いて寝ている。とてもじゃないが良い動物写真など撮れそうもない。「こら、お前ら、やる気あんのか」と聞いても「ねえよ」と言われて終わりのような雰囲気。

 そりゃそうだ。こういう動物たちは夜行性が多いのだ。お昼過ぎなんて、さぞかし眠さはピークなんじゃないだろうか。しかも、本来森や草原で過ごしているはずだったのに、いきなり捕獲されて連行され、オリの中に入れられて、それだけで迷惑しているのに、そのうえ気まぐれカメラマンの僕のためにポーズをとる義理などない。僕には苦情を言う資格などないのだ。そういうわけで残念ながら、動物写真は一枚もなし。仕方ないので山下公園で海の景色を撮ってきた。

 上に掲載した写真は、横浜で買ったハロウィン仕様の「ステラおばさんのクッキー」、それと今回のIXY。


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コメント 3

Bor3

お久しぶりです。

>APSシリーズを集める三箇条
この項目って面白いですねぇ。 確かにコレクターには的を射る要素で
すね。
思えばAPSフィルムは不遇なシステムでした。時代はデジカメへの過
渡期で丁度、中途半端なタイミングで開発されたんですよねぇ。

私は広島市内に行った時には良く中古カメラ店のショーウィンドウを覗く
んです。又、これが 信号の側にあったりして思わず足が止まる場所に
店舗があるんです。
こちらの方のブログに掲載されている店舗を良く覗いてます。
http://streetcar.is .land.to/index.php?e =199
広島市内って 案外中古カメラ店が多いので、地元テレビ局でタマに
取り上げられたりしています。

私はカメラという「モノ」は人格があるような気がします。
by Bor3 (2007-10-29 18:26) 

Bor3

すみません。
リンクのアドレスが途中で切れてしまいました。
コピーで貼りつけてみて下さいませ。
m(__)m
by Bor3 (2007-10-29 18:28) 

ひぐらし

NOidさん、こんばんは。教えていただいたサイト、見てみました。面白いブログですね。なんだか江ノ電みたいな電車の写真がたくさんあって、相通ずるものを感じてしまいました。

 カメラという「モノ」は人格がある、というところ。これなんとなくわかるような気がします。僕なりの表現をするなら、「モノ」の中に「魂」を感じる。それは、その「モノ」と対話をしているときなのだと思います。

 僕は普段はデジタルカメラを愛用してますが、デジタルカメラには魂を感じないのですよ。無機質な道具そのものです。それは、きっと自分の心が反映された結果なのでしょう。対話しようとしなければ、人間だろうと「モノ」であろうと、魂のない、単なる存在に過ぎないわけですから。
by ひぐらし (2007-10-31 23:05) 

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