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帯状疱疹 [生活と健康]

 先日、湘南海岸を歩いた日のこと。朝起きたときに、右腕の、肘と肩の間の皮膚にブツブツが出来ているのを見つけた。ダニか何かの虫に刺されたのかと思った。たまには部屋の掃除でもしなきゃだめだな、と思った。

 翌日、会社の健康管理室に行き、看護師さんに右腕を見せて、「虫に刺されてこんなになっちゃったんだけど良い薬ない?」と聞いてみた。すると看護師さん、「やだ、これ、たぶん虫じゃないと思うよ。午後に産業医の先生が来るから診てもらいなよ」という。

 午後に、お医者さんに診てもらうと、「ああ、こりゃひどいね。ヘルペスだ。すぐに皮膚科の専門医に診てもらいなさい。手当てが遅れると大変なことになるよ」と言う。びっくり仰天してしまった。
 
 ヘルペス。カタカナの病名を聞くと、なんか重病みたいでビビる。ヘルペスというのは、同じウイルスでかかる病気の総称らしい。僕の場合は、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」というもの。子供の頃に誰でもかかる水疱瘡という病気があるが、これが治ったあと、ウイルスは体の中の神経節(しんけいせつ)というところに逃げ込んで、まだ生きている。ただし抗体があるおかげで活動できない。

 ところが、何かの原因で免疫力が低下すると、このウイルスが暴れだし、神経や皮膚を攻撃し始める。速い話が「プチ水疱瘡」だ。僕の場合、腕に出たが、普通はお腹の周りが多いのだそうだ。いずれにせよ、そのせいで、神経痛が起こったり、皮膚の炎症が現れたりする。幸いにして現在では特効薬が開発されていて、治療は簡単らしい。ただ手当てが遅れると重い神経痛が残ったり、目に入ると失明したりと、怖いことになる病気なのだという。

 健康管理室で紹介してもらった皮膚科クリニックに行ってみた。そしたら、やっぱり先生、一目見ただけで「帯状疱疹ですね」と断言した。これって要するに、それだけたくさん患者がいるってことなんだろうね。何しろクリニックに「帯状疱疹といわれたら・・・」という小冊子が用意してあるくらいだから。(患者が多くなければ、こんな冊子は作らないだろう)
 先生は痛みをかなり心配していたが、僕の場合、痛みはほとんどなく、表面の痒みだけだった。症状としては軽かったようだ。抗ウイルス薬と軟膏を処方してもらった。

 薬は良く効いたようで経過は良好だ。見つけたのが9月6日、病院に行った翌日は症状が重くなるかと心配だったので、念のため一日会社を休んでみたが、特に症状が重くなることもなく退屈だったので翌日から復帰。今日は9月14日、一週間経って、もうほぼカサブタになってしまって、あと一息!というところまで回復した。

 最近、怪我をしたり病気になったりしてお医者さんにかかることが多い。やれギックリ腰だ、やれ尿管結石だ、そうかと思えば、しりもちついて手を大怪我しただのと、半年に一回くらいの割合で、お医者さんの世話になっている。だからもう、そのこと自体は仕方ないと思っている。ただし・・・。「その回復がどのくらい速いか」というのは、実は非常に気になる。治癒力があるということは、まだまだ活力があることの証に思えるから。そんなところに無理やり若さを見出そうとするのがちょっと情けない。

 この病気は、免疫力が低下したときに起こると言われるが、その原因として、肉体疲労、ストレス、日光が挙げられている。だとすれば、これは、どう考えても日光と肉体疲労だろう。何せ東京湾一周の旅では肉体疲労はもちろんのこと、だいぶ日焼けした。そのあとも通勤で片道1時間歩いていて、それでもだいぶ日焼けしている。しかもブツブツを見つけた当日に湘南海岸を30km以上歩くという暴挙を犯してしまった。バカだね~。

 でも、まあ治ればいいさ。


【特記事項】
 この病気の特効薬「ファムビル錠」には、恐ろしい副作用があるので、参考までに書いておく。まずは、薬局でもらった薬の説明書を見ていただきたい。副作用の欄を見ると・・・。
(クリックで拡大できます↓)
処方箋.jpg

 なんと。「尿をもらす」

 「頻尿」とか「尿が近くなる」というならまだ救いがある。もよおしたらトイレに駆け込めばいいのだ。でも「尿を漏らす」と言われてしまったら、「間に合いません。必ず漏らします」と宣告されたようなもの。絶望的である。

 自宅でこの副作用が出るならまだ許せる(ほとんど許せないけど)。でも、仕事中に出てしまったら? 例えば、会議で部長に開発の進捗を報告しているとする。そこで部長から「ずいぶん遅れてるじゃないか。この程度の問題が解決できないなんて、君はそれでもエンジニアか。もっと頑張ってもらわないと困るね」と怒られる。「はっ。申し訳ありません」と謝った瞬間にじょろじょろ~~~。

「ひぐらし君。何もそこまで・・・。いや私が悪かった。ちょっと言い過ぎた」
「ち、違うんです。これは薬の副作用なんです」
と言っても、その場にいる人は誰も信じてくれない。それどころか、
「ひぐらしは昨日、部長に怒られて、ビビッて小便漏らした」
という噂が立つ。もう会社にはいられない。こんな副作用なら、動悸やめまいの方がまだマシだ。

 この薬を飲むときは、社会的に抹殺される覚悟が必要だ。
(実際は漏らしませんでした。念のため)
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