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タバコをやめてみる(1) [生活と健康]

■ひぐらしの喫煙歴

 最近、タバコをやめた。あれほどタバコが好きで、「やめるつもりはないよ」と言っていた僕だったが、人間とはわからないものである。なぜ、こんなことになったのか。もしかしたら、これって、これからタバコを止めようとしている人にとって、多少の参考になる内容かもしれない、と期待して、書けることを書いてみることにした。

 僕はセブンスターというタバコを一日に1箱(20本)吸う生活を28年間続けてきた、ごく普通の喫煙者であった。さほどヘビースモーカーというわけでもない。しかし、セブンスターというタバコは、一本あたりの成分が、タール14mg、ニコチン1.2mgである。これより軽いタバコがたくさんでている最近の感覚で言うなら、比較的キツイ部類に入ると思う。ヘビーではないが、ライトでもない。つまり普通の喫煙者である。

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 喫煙が習慣になったのは、僕が20歳になったとき(大学の1年生)で、現在48歳だから、今年で28年である。その間、いろいろなスポーツをした。テニス、スキー、少林寺拳法。最近は登山やマラソンをしている。それでもこの喫煙習慣はほとんど変わることはなかった。

 健康診断でよく使われる数値で、喫煙係数というのがある。一日の喫煙本数×喫煙年数で計算する値で、この数値が400を超えると、肺癌になる確率が飛躍的に上がると言われているらしい。僕の喫煙係数は、20×28=560である。400なんか軽く超えている。

 「タバコは百害あって一利なし」なんて、よく言われるが、この言葉は「太陽は東から昇って西に沈む」と言っているのと同じくらい、明らかなものだと思う。こんなもの、どう考えても、体にいいわけはない。タバコを吸っている人は、そんなことはわかっているのである。

 「わかっているなら、やめればいいではないか」とタバコを吸わない人は言う。特にタバコとか喫煙者を、親のカタキのように思っている人が、世の中にはたくさんいて、喫煙者を攻撃する。しかし、その気持ちはわからないでもない。嫌煙権という概念が世の中に定着する前の時代には、彼らは、喫煙者が無神経に吐き出すタバコの煙に必死で耐えていたのだから。今こそ復讐のときなのだろう。

 話を戻して、タバコが大好きで、やめるつもりなんかサラサラ無かった僕が、なぜ急に、禁煙しようと思い立ったか。実は急にではないのだ。一つは、マラソンを始めた関係である。今年の3月の三浦マラソンで、ハーフマラソンを時間内に走れなかったショックがあるのだ。マラソンの前日であっても、僕はセブンスターを20本吸う習慣は変えない。いや、変えられないのである。しかし、結果を話したとき、仲間の若奥様に言われた。「ひぐらしさんはタバコをそれだけ吸っていて、それだけ走れるんだから、タバコを止めたら、もっと速く走れるんじゃありませんか?」

 う~~ん。確かにそうかも知れない。肺が酸素を体に取り込む機能が、喫煙者と非喫煙者ではだいぶ違いそうな気がする。有酸素運動というのは心肺機能をフル活用する。タバコを吸っているときに比べたら、吸わなくなったときの方が成績はいいだろう、と考えるのが自然である。

 それから、もうひとつ、決定的な理由が、昨今のタバコの値上げである。セブンスターは今440円である。1ヵ月のタバコ代は、13200円である。つまりタバコをやめれば、1ヵ月のお小遣いが13200円増えるということなのだ。この値段は大きい。

(つづく)


【蛇足】
 喫煙歴28年と書いたが、正確に言うと、大学3年の夏から大学4年の夏まで、1年間、禁煙したことがある。これは「禁煙友の会」という啓蒙団体の会長のテレホンサービス(リカちゃん電話みたいに、電話の向こうでテープが自動的に回っているやつ)を聞いて、その方法を試したのである。その方法とは、周囲に禁煙を公言し、死に物狂いで1年間止めてみる。そして1年後に1本だけ吸ってみるという楽しみを残しておけ、という、典型的な根性論に基づいた方法だった。しかし、そのやり方でちゃんと1年間止めることができた。こんな方法で止められるのは、さほど重度な中毒になっていなかった証拠である。しかし、1年後に1本吸うという楽しみを実行したときに、「あ~うめ~~~!」と感動してしまい、たちまち喫煙者に逆戻りしてしまったのだった。あほらし。
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