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浦佐スキー場の食堂で食べた焼きそば [自炊研究]

 あれは僕が会社に入って3年目くらいだったから1990年頃だったと思う。スキーに熱中した時期があって、週末になると、大船駅から出ていた、シュプール号というスキー専用の夜行列車に乗って新潟の浦佐スキー場に一人で通っていた。なぜ浦佐だったかというと、そこのスキースクールの評判がよかったから。つまり先生について教わるのが楽しかったのだ。

 スキーの腕前はどうだったかというと、ズブの初心者から始めて2シーズンくらいで、緩斜面でパラレルが出来る程度に上達した。でもスキーの話はまた別の機会にする。今回書きたいのはスキーの話ではない。浦佐スキー場の食堂で食べた焼きそばの話である。

 その食堂で出てくる焼きそばは、明らかに即席麺だった。つまり油揚げ麺をお湯でほぐしてソースをからめるタイプ。たぶん「サッポロ一番ソース焼きそば」か何かを使っていたのだろう。食堂でこういうことは普通はやらない。そもそも即席麺というのは素人が家庭で食べるもので、ラーメン屋で食べるものではない。手軽だし、長期保存もきくが、油で揚げることで、生麺独特の美味しさを犠牲にしている。

 こういう、本来プロが使うものではないようなものを食堂で出すとは、プロとしてのプライドがなかったのか、料理を簡略化してメニューを増やすためだったのか。・・・まあどっちもありそうだ。たぶん調理作業をしていたのは地元のパートのおばちゃん。プロのプライドなんてあるわけがない。プロじゃないんだから。

 本来なら不平を言うところである。しかし、この焼きそばは、大変おいしかった。どうしてだろう。毎回食べても飽きなかった。明らかにインスタントなのだが、「上手に作るものだな」といつも感心していた。腹が減っていたから美味しく感じていた、という理由もあるかも知れない。しかし、そこを差し引いても、やはり上手に作っていたと思う。パートのおばちゃんの腕が良かったのだろう。僕は浦佐スキー場に行くたびに、その焼きそばにライスをつけて食べるのを楽しみにしていた。

 これを思い出したら、なにやらインスタント焼きそばを極めたくなった。で、アマゾンで注文したのがこれ。アラビヤン焼そば30食。(製作レポートはまた後日)

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 なお、この記事を書いているときにネットで調べて知ったのだが、驚いたことに浦佐スキー場というのは2011年に営業を停止したらしい。ショックである。ブームが下火になったのもあろうし、少子化の影響もでているのだろう。シュプール号も2005年で廃止されたらしい。嗚呼。諸行無常。


***
【蛇足】
 昔、会社の独身寮に住んでいた頃、近所に小さな食堂があった。ある日入ってラーメンを注文したら、チャルメラが出てきてビックリした。常識では考えられない。しかし店は「インスタントは使っていません」と宣言しているわけでもなく、「生麺を使っています」と宣言しているわけでもない。文句を言ったところで「これがうちのラーメンです」と主張されたらおしまいである。そういう店が繁盛するとも思えないけど。


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