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ロボット大回転レストア(11) [ロボット大回転]

【モータと歯車の交換】

 前の記事に書いた通り、3つのプラスチック歯車はすべて割れている。これらについて、それぞれ次のような対応をすることにした。

■第2歯車・・・割れてはいるが、回転を伝える機能は残っているのでここは交換せずにそのままにする。なお、これから交換が必要になったとしても、ギヤボックスの外側だから容易に交換できる。
■第3歯車・・・金属製に交換する。ここは壊れやすく、しかも修理のために、ギヤボックスを開かなければならない奥まった位置にあるので、入念に補強修理し、簡単に壊れないようにする。
■第1歯車・・・プラスチック歯車に交換する。第3歯車と同じく、割れやすいので金属製にしたいところだが、第3歯車の修理で結構な冒険をするので、トラブルがおきたときに当面、分解作業が容易にできるようにしておきたい。なおプラスチックでも数年の寿命はあるだろう。(注1)

 以下、交換作業。歯車を交換するので、この際だから、ついでにモータも新品に交換する。

 第2歯車と第3歯車の間にあるカシメをルーターで削り、第2、第3歯車を取り出す。
01.JPG

 こちらが新しく取り付ける第3歯車。ネットで探して穴径がシャフトのφ2.5に合うものを買ってみたが、設計が悪く、止めねじの噛み合いが不足していたので、半田で肉を盛り上げてめねじを切り直した。
02.JPG

 板金の曲げをドライバで起こして、ギヤボックスを開く。
03.JPG

 モータとギヤを外した状態。
04.JPG

 新しくつけるマブチモータ。なお、第1歯車は、ネットで見つけた10歯のものを使う。9歯のものは現在入手困難らしい。
05.JPG

 モータをつけたところ。
06.JPG

 第1、第2、第3歯車。
07.JPG

 モータに通電して動作を確認した。ようやく動きだした。「人造人間キカイダー」を作った光明寺博士みたいな気分になってきたぞ。




****
(注1)現代の技術では、プラスチック歯車はポリアセタール(POM)というエンジニアリングプラスチックで作るのが定番になっている。しかし割れた歯車を見てみるとどうもPOMではなさそうで、たぶんナイロンではないかと思う。歯車をナイロンからPOMに置き換えただけでも、耐久性はかなり上がると考えられる。
【メモ】
デルリン(POM) 米デュポン社  1960年開発
ナイロン 米デュポン社   1935年開発
 このおもちゃが発売された1969年当時は、POMが開発されて数年しか経っていない頃で、玩具業界まで普及していなかったのではないかと思われる。

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