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ロボット大回転レストア(30) [ロボット大回転]

【金蔵A】【スイッチ3】

 スイッチ取付け前。第1歯車と第3歯車が金属(黄銅)製になっている。
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 どうやらどこかのタイミングで、設計変更があったようだ。おそらく、「この歯車が弱い」という市場クレームがたくさんあったのだと思われる。しかも第2歯車はプラスチックのまま残されている。僕のした判断と、当時のTOMYの技術陣のした判断が同じであることがちょっと嬉しくて、思わずニヤッと笑ってしまう。やっぱりエンジニアって同じことを考えるのだ。

 少し話が逸れるが、後の時代に改良されたとおぼしき部分は、実は他にもある。改良の原因もよくわかる。つまり「このブログのシリーズでよく修理している部分」=「設計上壊れやすい部分」であり、時代があとになると、それが改良されていくのである。一つの製品群を観察していると、こういう発見が楽しい。「TOMYさんもいろいろ苦労したんだな」としみじみ思ったりする。

 さて、スイッチを取り付けて配線をする。
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 足の電池ケースは、きれいに掃除し、腐食した電極をジャンクから移植し、リード線も新調した。
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 完成して動作を確認した結果、肩幅が広く、肩の脱臼(注1)のクセがひどすぎて運転不能であることが判明。ここには強いバネがあるから長い間に広がってしまうのだ。いままで4台修理して4台全部がこの「肩の問題」を抱えていたことになる。
 手を加えないといけないが、やる作業は過去記事と全く同じになるので記事は省略する。(肩の修理につかう補助リングの手持ちを使い切ってしまったので作業を一時中断。完成したらこの記事に追記する)⇒2018年5月23日、無事作業終了。なお(注2)を追加した。
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***
 ところでスイッチユニットが壊れたとき、実は復元などせずにジャンク品から移植する道もあったのだが、あえて復元をした理由。このスイッチはハトメで板金に固定されていて、内部を観察できないようになっている。今回、ナイロンハウジングが崩壊して図らずも内側を観察する機会を得た。だから構造を調べて寸法をメモしておこうと思った。それをやっているうちに意外に単純な構造であることがわかり、試しに作ってみたくなったのだった。

 今回の手作りスイッチの動作寿命は、1000回以上は行けるかなと思っている。一応ON / OFF動作をガチャガチャと100回やってみて壊れないことを確認したが、やっぱりせっかくの手作り品をいじり壊してしまうのが怖かったので、それ以上はやめておいた。動作を繰り返すにつれて、たぶん横板の凹凸がすれてヘタってくるだろうと思う。

***
(注1)肩の脱臼・・・カムとカムフォロワーが外れること。

(注2)2018年5月23日追記
 肩カバーを外したら、メインシャフトに抜け止めのプッシュナットが追加されていた。やはり発売当時から抜けの問題があったのだと思う。
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