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思い出のうどん [自炊研究]

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 うどんやそばを食べるときのつゆは、市販の麺つゆを使う人が多いと思う。僕も料理を作ることに興味が無かった頃は、市販品を使っていた。でも、料理を作るようになってからは使っていない。なぜか。市販の麺つゆは完成された味で、これと同じ味を作ろうと思ったって無理だ。勝てない。でもその反面、味が毎回同じになってしまって面白くないのだ。

 僕は関東に住んでいるから、最寄のスーパーで売っている麺つゆは、醤油をベースにした関東の味である。でも関西の人は、醤油を使わないつゆを好む。この二つに優劣はない。そのときの気分で、食べたいと思うものを食べればよい。毎回同じ市販の麺つゆを使っているとこれができなくなる。

 ・・・まあいずれにせよ、うどんとかそばとかいうのは、麺を茹でて、つゆをかけてトッピングを載せて終わり、というようなシンプルなものだと認識していたから、自炊研究を始めて、そばやうどんを作ったからと言って、別にブログに載せるほどのものでもないと思っていた。

 最近、ふとしたきっかけで、昔食べた、美味しいうどんを思い出した。それは小学校か中学校の給食のうどんだった。最近の事情は知らないが、当時(昭和40年~50年代)給食は給食室とか給食センターとかから、バケツのような容器に大量に入って教室に届いた。そのバケツの中にうどんが入っている。こうやって書くと、麺がのびてしまっていて旨そうに思えないのだが、その当時の僕にとっては、これが非常に旨かった。

 味は覚えている。関東風でもなく、関西風でもなく、その中間のような味で、ちょっと甘味があった。具には、だいこんとにんじんと油揚げと鶏肉が入っていたと思う。これを、再現してみようと思いたった。で、勘で作ってみたら、これが一発で大当たり。まさにあの味である。レシピを是非紹介したい。

■つゆ
水 300cc
醤油 小さじ2
白だし 大さじ4
みりん 大さじ1

■具材
鶏の肉だんご(市販品) 3個
にんじん(薄切り) 20g
だいこん(薄切り) 20g
こんにゃく(薄切り) 10g
油揚げ 20g
(サイズは写真参照)

■薬味
 ねぎ  10g程度

【作り方】
つゆの中に具材を入れて弱火でよく火を通す。
ゆでたうどんにつゆをかける
薬味をのせる(完成)

***
 「僕が昔食べた、こんな料理が食べたい」なんて言ったところで、その味を言葉で伝えることができないから、その望みを叶えてくれる人はいない。そういうのは、やっぱり自分で作るしか方法がないのだ。だから出来たときは喜びも一入である。地味な楽しみだけど。(笑)

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とんかつを作る [自炊研究]

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 自分の昔からの好物の一つにとんかつがあって、料理を始めて以来、何回か作ってみたけれども、どうもうまくいかない。食べれば結構旨いのだが、ブログの記事に出来るような満足の行くものができなかった。
 しかも、普段、「和幸」とか「新宿さぼてん」とか「かつや」と言った専門店で食べているもんだから、あの高い完成度のイメージが頭の中に定着してしまい、これに近づかないと、満足できないようになっている。

 今まで技術的に難しかったのは、衣が肉から離れてしまう問題だった。これを今回、卵液に小麦粉を入れて粘り気を増すことで解決した。しかも粗目のパン粉を使うことで、専門店のイメージにかなり近づいた。

 ちなみに、とんかつには別の難しさがある。今日食べて翌日また食べるということができない。僕は他の料理は、1週間同じものを食べ続けることができる。(普通の人はやらないと思うが)。でも、とんかつは腹にぎっしり詰まるような感覚があって、とても連続で食べられない。つまり試行錯誤がやりにくい。

 そんなわけで、少し時間がかかってしまったが、従来比でかなり良いものができたと思うので、記録したいと思う。

1)卵液
 ・小麦粉 大さじ4
 ・卵 1個
 ・水 大さじ2
   合わせてよく混ぜる。

2)肉の下ごしらえ
 スジ切りと塩コショウ

3)卵液に浸し、パン粉をつける
 パン粉は、粒子の荒いものを使うのがよい。今回使ったのは、「専門店仕様の生パン粉」(フライスター(株))。専門店で食べるようなコロモができる。
(揚げる前に10分くらい放置してコロモを落ち着かせるといいらしいが、今回はこれはやっていない。次回やってみようと思っている)

4)揚げる
 油温は170~190℃。時間は、肉の厚さによるが、1㎝程度で約3分。

5)油切り
 揚がったとんかつはザルの内壁を利用して、立てかけて油をきる。「立てかける」というのがコツで、皿に盛り付けるように平らに寝かせてしまうと、油が切れにくく、食べたときに脂っこさを感じることがあって、こうなったら台無しである。

 最初の写真が完成図。とんかつは、カレーのように、「下ごしらえした材料を調理で混ぜ合わせればよい」というような単純なものではない。調理のときにいろいろと気を付けなければならないことがあって奥が深いと思った。

【参考】
 付け合せの練り辛子について。チューブから絞った状態が固すぎたので、水を加えて混ぜたら、緩くなりすぎて、皿の底に流れてしまった。(上の写真参照) 練り辛子は、冷蔵庫に入れて保存しているから、絞りたては固くなっているが、水を加えずに練ると温度が上がって柔らかくなる。そのことに今回気づいた。水を加えるかどうかは、練って温度を上げてから考えた方がよさそうである。

【蛇足】
 揚げるための油は新しいものを使った方がよい。・・・なんてことは当たり前のことで、改めて言うまでもないとは思うのだが、変に貧乏性で、古い油がもったいなくて捨てられない。食用油というのは、さほど高価なものではなく、コーラと同じくらいの値段で買えるものである。以後の自戒をこめて。


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インスタント焼きそばを美味しく作る方法 [自炊研究]

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 やりかけの仕事を片付けることにした。「インスタント焼きそばを美味しく作る方法」である。本当は、浦佐スキー場の食堂の味を再現したかったが、うまかったということしか覚えていないので、今の味覚でうまいものを作ってみた。

【手順1】 具を炒める
サラダ油大さじ1 (油はこれで終わり)
キャベツ40g 
豚肉 40g
 ここでポイント。具を炒めるときに、ウスターソース大さじ1杯を加えること。良く煽って水気を飛ばす。つまりキットの中に入っていないウスターソースを余計に追加することになる。

【手順2】麺を茹でる
 麺を鍋で3分茹でる。袋の説明には、フライパンで麺を茹でつつ水を飛ばし、そこへ粉ソースを入れる方法が書いてあるが、この方法は油を使わないので焦げ付きやすい。フライパンは使わず鍋で茹でること。

【手順3】 麺を入れる
1)水をよく切る
2)フライパンに麺を入れる
3)粉末ソースを入れる(一カ所に固まらないように、少し高いところから撒く)
4)箸で手早く混ぜる
5)フライパンを煽って水気を飛ばす。
 以上を電光石火で行う。時間の目安は2)~5)で20~30秒程度。遅くなるとソースにムラができ、かつ焦げ付きやすい。

【手順5】盛り付け
 皿に盛りつけ、ごま油をちょっとかけて香り付け。
トッピングは、青のり、天かす、紅しょうが、その他、目玉焼き、マヨネーズもあればより一層豪華。

 作業にスピードが要求されるので、うまく作るのは結構難しい。でもうまくやれば「これでインスタントかい?」ってくらい美味しくなる。でもまあ、ここまで拘って美味しさを追求するなら、蒸し麺を使った方がいいだろうなと思う。今回のトライアルは、あくまでもノスタルジーということで。

 ちなみに、キャベツの代わりに玉ねぎを使い、肉を入れずに同じことをしてみたら、失敗した。理由は玉ねぎが油を吸ってしまい、また豚肉を入れなかったので、肉からの油が出ず、結果、麺を入れたときの油の量が少なくなっており、焦げ付いた。焦げ付きやすさは油揚げ麺特有のもので、蒸し麺を使えばこの程度油が減ったからと言って、問題にならない。インスタント焼きそばの現在の主流がカップ麺になっているのは、こういう作りにくさが理由なのではないかという気がする。

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浦佐スキー場の食堂で食べた焼きそば [自炊研究]

 あれは僕が会社に入って3年目くらいだったから1990年頃だったと思う。スキーに熱中した時期があって、週末になると、大船駅から出ていた、シュプール号というスキー専用の夜行列車に乗って新潟の浦佐スキー場に一人で通っていた。なぜ浦佐だったかというと、そこのスキースクールの評判がよかったから。つまり先生について教わるのが楽しかったのだ。

 スキーの腕前はどうだったかというと、ズブの初心者から始めて2シーズンくらいで、緩斜面でパラレルが出来る程度に上達した。でもスキーの話はまた別の機会にする。今回書きたいのはスキーの話ではない。浦佐スキー場の食堂で食べた焼きそばの話である。

 その食堂で出てくる焼きそばは、明らかに即席麺だった。つまり油揚げ麺をお湯でほぐしてソースをからめるタイプ。たぶん「サッポロ一番ソース焼きそば」か何かを使っていたのだろう。食堂でこういうことは普通はやらない。そもそも即席麺というのは素人が家庭で食べるもので、ラーメン屋で食べるものではない。手軽だし、長期保存もきくが、油で揚げることで、生麺独特の美味しさを犠牲にしている。

 こういう、本来プロが使うものではないようなものを食堂で出すとは、プロとしてのプライドがなかったのか、料理を簡略化してメニューを増やすためだったのか。・・・まあどっちもありそうだ。たぶん調理作業をしていたのは地元のパートのおばちゃん。プロのプライドなんてあるわけがない。プロじゃないんだから。

 本来なら不平を言うところである。しかし、この焼きそばは、大変おいしかった。どうしてだろう。毎回食べても飽きなかった。明らかにインスタントなのだが、「上手に作るものだな」といつも感心していた。腹が減っていたから美味しく感じていた、という理由もあるかも知れない。しかし、そこを差し引いても、やはり上手に作っていたと思う。パートのおばちゃんの腕が良かったのだろう。僕は浦佐スキー場に行くたびに、その焼きそばにライスをつけて食べるのを楽しみにしていた。

 これを思い出したら、なにやらインスタント焼きそばを極めたくなった。で、アマゾンで注文したのがこれ。アラビヤン焼そば30食。(製作レポートはまた後日)

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 なお、この記事を書いているときにネットで調べて知ったのだが、驚いたことに浦佐スキー場というのは2011年に営業を停止したらしい。ショックである。ブームが下火になったのもあろうし、少子化の影響もでているのだろう。シュプール号も2005年で廃止されたらしい。嗚呼。諸行無常。


***
【蛇足】
 昔、会社の独身寮に住んでいた頃、近所に小さな食堂があった。ある日入ってラーメンを注文したら、チャルメラが出てきてビックリした。常識では考えられない。しかし店は「インスタントは使っていません」と宣言しているわけでもなく、「生麺を使っています」と宣言しているわけでもない。文句を言ったところで「これがうちのラーメンです」と主張されたらおしまいである。そういう店が繁盛するとも思えないけど。


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スパゲティカルボナーラ [自炊研究]

 スパゲティカルボナーラ。生クリームを使ったレシピが一般的なようだが、本来は使わないのが正しいとか。でもネットでレシピを検索すると人それぞれが好きなように作っている。まあカルボナーラの標準レシピをイタリアが国会で決めて法律になっているわけでもないだろうし、なったとしても拘束力なんかない。要は美味しければなんでもありなのだ。

 生クリームを使うレシピには、最初、ちょっと抵抗があった。なぜかというと僕個人がこの食材になじみがなかったから。だから、これを使うレシピの他、これにかえて牛乳を使ってなんとか作れないものかと思い、いろいろと試行錯誤した。2週間連続でカルボナーラを食べ続け、もう嫌になりつつ、ようやくできたレシピを2つ紹介したい。

(A)カルボナーラA
まずは生クリーム使用するタイプ。
(フライパンにて)
1)たまねぎ+ベーコン(合計100g)オリーブ油で炒める。
2)茹でたスパゲティ 100g を加える。
3)【ソース】下記3つを混ぜて手早くあえる。
生クリーム100㏄
粉チーズ大さじ2
コンソメ大さじ1
4)皿に盛りつけて黒コショウを振る
5)卵黄 1個のせる。
完成
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(B)カルボナーラB
生クリームの代わりに牛乳を使用するタイプ
(フライパンにて)
1)たまねぎ+ベーコン(合計100g)オリーブ油で炒める。
2)茹でたスパゲティ 100g を加える。
3)【ソース】下記3つを混ぜて手早くあえる。
牛乳50㏄
粉チーズ大さじ2
コンソメ小さじ2
4)火を止める
5)卵黄1個+オリーブ油大さじ1を混ぜたものを加えてあえる。
6)皿に盛りつけて黒コショウを振る
完成
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 Aはレストランで食べる味に近い。ただ、Bもかなりおいしい。

 先にも書いたが、この二つを決定するまでに約2週間、試行錯誤を行った。もう当分カルボナーラは食べたくない気分である。(笑)以下は、失敗談。

・(B)の5)で卵黄+オリーブ油としたが、最初、全卵(つまり卵黄+卵白)でやってみた。そしたらゆで玉子みたいな匂いになってしまった。これは卵白が熱で固まったときにでる風味ではあるが、カルボナーラでこれが出るとあまりよろしくない。で、そのつぎに卵黄だけでやってみたら、今度は混ざりにくい。結局、油を足した。

・(B)で最後の方に牛乳を加えて、生クリームの代わりにしてみようと思ったが、やってみるとなんか水っぽい。牛乳の水気を飛ばそうとすると、ある程度加熱しなければならない。そのせいか麺がふやけた感じに仕上がってしまった。やっぱり生クリームのかわりにはならないようだ。小麦粉を加えてとろみをつけて見ようかとも考えたが、連日の食べ続けで、根性が持たなかった(笑)。 今回はここで終了。


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インドカレー [自炊研究]

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 「インドカレー」という名前の料理は存在しない。それは「日本料理」という名前の料理が日本に存在しないのと同じである。そもそもカレーという名前の料理がインドにあるわけではない。その昔、インドがイギリスの植民地だった頃に、イギリス人がインドのある種の煮物をアレンジしてそれをカレーと呼んだ(タミル語で ”食事” を意味する”kaRi”という言葉から採られたという説が有力)ことが始まりのようである。(Wiki情報)

 さて、カレーは日本にはイギリス経由で伝わり、日本人はこれを大いに気に入り、今では日本中にカレー専門店がある。日本で独自に発展したカレーは、それはそれで美味しいが、たまにインドオリジナルのカレーを食べてみたくなるものだ。僕が初めてインド料理の専門店に入ったのは、就職して1年目だったと思う。日本のカレーとインドのカレーは、だいぶ違うということをそのとき初めて知ったのだった。

 インドのカレーを食べたい場合はインド料理専門店に行くしかないと今まで思っていたが、料理を始めて以来、「自分で作ることも出来そうだ」と思い始めた。そしてインド料理の入門書を買ってみた。しかし種類が多すぎて、どこから手を付けてよいやらわからない。

 北インド風だの、南インド風だのと、細かい話はとりあえずどうでもいいのだ。多少の曖昧さには目をつぶって、とにかく「これがインドカレーだ!」というものをウソでもいいから作ってみたいのである。そう思っていたら、YouTubeで「インドカレーの作り方」という動画を見つけた。

 見てみたらなんとなく味が想像できる。これだ!と思い、真似してみることにした。できたのが最初の写真。レシピは下記の通り。多少、僕の好みに合わせてアレンジした。これが本格的なものかどうかは未確認。たぶん本場ではもっと手の込んだ作り方をするのだろう。しかし、このレシピでも、かなりおいしいことだけは確かである。

■レシピ(4人前)
A) 玉ねぎ 160g + カシューナッツ35gを3分ゆでて引き上げる。
  これにホールトマト缶400gをまぜてよくすりつぶす。

B) 水200cc、ガラスープ大さじ2
C) オリーブ油大さじ1をフライパンにひく。
にんにく1かけすりおろし、しょうが親指大をすりおろし。
鶏肉400gを炒める。

D) クミン 小さじ1
   コリアンダー 小さじ1
   ガラムマサラ 大さじ1
   ターメリック 大さじ1
   カイエンペッパー 小さじ0.5

E) ピーマン80g千切り

A)B)C)D)E)をすべて鍋に入れて、20分ほど煮込む。
塩で味を整えて出来上がり。

 先日GWに帰省したときに、このレシピを両親にごちそうしたところ、大層喜んでもらえた。好評だったので、リクエストにお応えし、最終日にもう一回作ったくらいである。

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***
 さて、「とにかく『これがインドカレーだ!』というものをウソでもいいから作ってみたい」、と書いた。ウソはまずいだろうという考えもあるが、ウソも方便という考えもある。インド料理という広大な世界に入ろうと思ったら、どこかに穴をあけなければならない。そのために、ウソみたいなホントみたいな料理を作るのは、無駄なことではない。

 なんといっても、カレー粉を使わずにカレーを作ったのは初めてだったのだ。今はスーパーに行けば、かなりの種類のスパイスが簡単に手に入る。固形のカレールーや、SBカレー粉の赤缶を使わなくても、スパイスの調合でカレーが作れることを学んでしまうと、その次は自分で調合を変えてみようかという欲が出てくるものだ。

 以前、チャレンジした「M田屋のカレー」の再現にもう一度取り組んでみようか、とちょっと思っている。あのときは、SBの赤缶を使ったせいもあって、昔の鮮やかなレモンイエローを再現できなかった。でも、自分で調合して黒いスパイスを抑え、ターメリックを多めにすれば、あの色が出せるかもしれない。これからの楽しみである。

 ちなみにM田屋のカレーの記事は下記のURLを参照。

「M田屋のカレーの謎」
http://shonankit.blog.so-net.ne.jp/2011-12-11

「M田屋のカレー(激うま編)」
http://shonankit.blog.so-net.ne.jp/2012-01-31
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メガたこ焼きを作る [自炊研究]

 前の記事で「たこ焼きリベンジ」にはあるきっかけがあったと書いたが、そのきっかけとはYouTubeの動画だった。ある人が「メガたこ焼き器」を買い、それを使って直径8.5㎝もある、野球のボールくらいのたこ焼きを作っていた。こういう遊び心は好きだ。面白いと思った。その人の作ったメガたこ焼きは、残念ながら固まり方が弱くて、潰れてしまったが、僕はそのとき、あることを思いついた。

 潰れてしまうのは、もちろん固まり方が弱いからである。でも、これだけの大きなサイズの場合、いっぺんに生地を流し込んだら固まらないだろう。生地は、少量にわけて少しずつ注入し、その都度焼いていけば、全体に火が通って、このサイズでもちゃんと固まるのではないだろうか。そう考えたら試してみたくなり、押入れから以前のたこ焼き器をひっぱりだしてきた。やってみた結果、「分割注入法」は奏功し、前の記事で書いた「たこ焼きリベンジ」は成功した。ならば次はメガたこ焼きだ。善は急げ、ということで、早速アマゾンで注文した。

 メガたこ焼き器は翌日に届いた。
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 さっそく製作開始。具材を少量入れ、生地をそこから2㎝程度の深さまで注入。3分ほど待って固める。固まったらそれを少し回して、同じことを行う。
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 あとは、「具材を入れ、生地を注入し、3分固める」、を繰り返していくと、だんだん球体になっていく。
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 ここで一つ、メガたこ焼きを作る上での重要なコツ。分割注入して固まった生地を回転させるとき、竹串が使えない。サイズが大きく、重く、しかも柔らかいので、竹串で回そうとしても回ってくれないのである。ではどうするかというと、メガたこ焼き器そのものを、うまく揺すって、生地を浮かせながら回す。それしかない。これは写真に撮れないし、言葉で説明することも難しいが、やってみれば誰でもできる。

 分割注入を10回くらい繰り返すと、綺麗な球体になる。時間が長いから表面は結構焦げて黒くなるが、最後に綺麗なキツネ色になっているのは、継ぎ足した新しい生地が焦げを覆い隠してしまうからである。しかも焦げは味が苦くなるようなひどいものではなかった。
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完成!!
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 食べてみた。焼くのに30分くらいかかっているから、皮がかなり厚くて固い。(逆に、そうでなければ球体を保てず潰れてしまう)そのかわり、具がギッシリ詰まっていて、普通サイズのたこ焼きよりも、具材の味が強く出る。美味しい。しかも、製作工程に適度な難しさがあるので、作っていて楽しかった。

 もしかしたら、これは、一人で焼いているよりも、お客さんが来たときにやると盛り上がるかも知れない。

【参考】
 このメガたこ焼き器を作っているD-STYLISTという会社は、面白い調理器具をたくさん出している。興味のある方は検索されたし。
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たこ焼きリベンジ [自炊研究]

 以前、後輩のS君の結婚式の引出物のギフトカタログで、たこ焼き器を貰い、作っては見たが、悲惨な結果に終わったことを書いた。興味のある人は下記のURLを参照。
http://shonankit.blog.so-net.ne.jp/2011-09-24

 その出来栄えのあまりの悲惨さに、どこに問題があるのか全く分析する気が起きず、解決しないまま興味が離れてしまい、「たこ焼きは難しい」と結論つけ、押入れにしまい込んでしまった。しかし最近、あるきっかけ(注1)があって、また押入れから引っ張り出してきた。今回は上手な作り方を自分なりに工夫してみたので成果を報告したい。

(注1)そのきっかけについては別の記事で紹介する。

 まず生地である。市販の「たこ焼き粉」を買ってみた。やっぱり最初はこれだ。先人の知恵に学ぶのが一番手っ取り早い。できた生地を生のままで舐めてみて、自分の舌で作ったレシピは下記の通り。
【レシピ】
生地:
・小麦粉(薄力)80g
・白だし 大さじ2杯
・卵 1個
・水 200㏄
以上を泡立て器でよく混ぜる。

具材:
・たこ
・青ねぎ
・紅ショウガ
・天かす
の4種。

【作り方】
 ここでは普通の人がやらないようなバカ丁寧な方法を紹介したい。名付けて「分割注入法」。これをやるためには、こんな注入器が必要になる。(スーパーで普通に売っている)
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 まずは窪みに、具材を入れる。
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 生地を注入(1回目)する。
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 固まる。
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 ここがポイント。半球形に固まったものを90度起こすのだ。(竹串を用いる)
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 90度起こすと、そこに空間ができるので、その空間に具材を追加で入れ、生地を注入(2回目)する。
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 固まったら、また回して空間を作り、生地を注入(3回目)する。
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 あとは適宜、転がして整形する。
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 僕のたこ焼き器は18個作りのもので、全部使うとこうなる。
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 皿に移して、ソースとマヨネーズと青のりをかけて、出来上がり。
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 分割注入法は手間がかかるので、慣れた人はやらない方法だと思う。特にプロは限られた時間の中で数をこなさないといけないので、こういうやり方はしないだろう。(注2)
その反面、僕のような、たこ焼きを作り慣れない人でも、かなり綺麗な球体が作れるし、失敗が少ない。初心者にお勧めしたい方法である。お試しあれ。

(注2)ほとんどの人は、たぶん1回の注入で半分固め、そこから180度回して反対側を固めてしまうと思う。
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鶏肉カシューナッツ炒め [自炊研究]

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 ずいぶん前の話になるが、料理を始めたばかりの頃、味の素のCookDoという合わせ調味料のシリーズで、「鶏肉とカシューナッツ炒め」を作ったことがあった。料理の経験がほとんどなかったせいもあって、「こんなにおいしくできるんだ」と感動したのを覚えている。

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 料理を始めて以来、それを自分のレパートリーに加えようと思い、CookDoを買って味付けを真似しようとしたが、どこに行っても売っていない。おかしいと思って味の素のサイトを調べたら、この製品は「2012年8月をもって製造、出荷を終了」と書いてあった。道理で、無いはずである。

 無いなら仕方ない。クックパッドというサイトのメニューをパクって自分好みにアレンジすることにした。3回ほど試行錯誤して辿りついたレシピは下記の通り。

【食材】
鶏肉 80~100g(注1)
たまねぎ、青ピーマン、赤ピーマン 合計200g
にんにく 1かけ
カシューナッツ 50g(注2)

【調味料】
料理酒 大さじ1
オイスターソース 小さじ2
砂糖 小さじ1
ガラスープ 小さじ2
醤油 小さじ1
水 50㏄
片栗粉 小さじ1
以上を合わせ、よく混ぜておく。

【作り方】
フライパンに油をひいて、ニンニクを炒める
鶏肉を塩コショウで炒める。(注3)
野菜とカシューナッツを加えて炒める。
合わせ調味料を絡めて出来上がり。

(注1)この料理の場合、油っ気があった方がいいので、モモがよい。一度ムネも使ってみたが、この料理には向いていない。
(注2)コンビニの酒のつまみのコーナーで簡単に入手できる。
(注3)鶏に粉をまぶして油で揚げるレシピもあったので、これも試したが、この場合、単に炒めるだけの方が美味しいと思った。

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かるびい [自炊研究]

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 小学生の低学年の頃だったと思う。作文で好きな食べ物について書けと言われ、僕は「かるびい」が好きだと書いた。「かるびい」とは一体何かというと、うちのお袋が焼肉をそう呼んでいたのである。たぶん「カルビ」と言っているつもりだったのだろうが、発音に癖があって、後ろの方が伸びて「かるびい」となったようだ。

 カルビというのは朝鮮語で牛のバラ肉(肋骨のあたり)のことを指した言葉である。つまり料理の名前ではなく、ロースとかフィレとかと同じように、食肉の部位を表す。でも、僕がそのことを知ったのは、大人になって、自分の金で焼肉を食べに行くようになってからだった。

 お袋が「カルビ」の本当の意味を当時知っていたのか、あるいは今知っているのかどうかはわからない。でもまあそれはいい。少なくとも当時お袋は、焼肉のことを「かるびい」と呼び、僕も影響されて、焼肉のことを「かるびい」と呼び、それが好物であると作文に書いたのである。

 通常、我々が焼肉をやるとき、少なくとも牛肉を焼くときは、焼きすぎないように注意する。西洋のステーキも同様である。つまり牛肉の旨みが出るのは、生焼けくらいのときなのだ。しかし、お袋は食中毒を避けるため、生肉を子供に食べさせるようなことはなかった。これは子育て中の母親の考え方としては正しいと思う。実際、ごく最近でもレバ刺しの食中毒が起きているくらいなのだから。

 ただ、お袋の焼き方は、用心深すぎて、焦げるほど焼いてしまう。旨いか不味いかは別としても、一般の人が認識している普通の焼肉の味とは違ったものになる。肉は焼きすぎて固くなり、焦げのせいで苦味が混じる。これがお袋の味の「かるびい」、すなわち一般人の視点で見ると「焼きすぎて失敗した焼肉」である。

 大人になって、自分で焼肉屋に行けるようになって以来、お袋の「かるびい」を、ずっと焼きすぎだと馬鹿にしていたような気がする。しかし、どういうわけか、ドイツから帰ってから、「かるびい」を食べたくなってしまった。スーパーで牛肉と焼肉のタレを買ってきて、フライパンでタレを絡めながら軽く焦げるまで焼いた。できたのが文頭の写真。この黒さは肉の焦げの他にタレの焦げ付きも含まれている。

 改めて食べてみると悪くない。というより結構美味しい。小学生の頃に好物だっただけのことはある。外食では絶対に食べられない、お袋の味。失敗と言われることを敢えてやるのは変かもしれないが、旨いのであれば、もはや失敗ではない。一つのレシピとして認められるではないか。(笑)
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