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平家物語を読みたい(1)事の起こり [読書]

 少し前、5月に「源氏物語を読みたい」という記事を書いた。その後、それを読んだ姉から連絡が来て、「平家物語の勉強会をやらないか」と誘われた。話を聞くと、姉はもともとこの時代の歴史が好きで、小学館の日本古典文学全集の「平家物語」(原文と現代語が併記されている、専門の研究者が書いたすごい本)を買って、途中読みかけにしていたところで、僕の記事を読んだらしい。

 面白そうなので、誘いに乗ることにした。平家物語は全12巻構成になっていて、大まかな計画では、1巻に1ヶ月かけて読めば、大体1年で終わる。今、3ヶ月経って、3巻が終わるところだからまあまあのペースである。このままいけば、最初の予定の通り1年くらいで制覇できるだろうと思われる。

 さて、この勉強会を始めるにあたり、まず姉のもっているのと同じ本を買わないといけない。全く同じのは、びっくりするほど高かったが、ネットの古書店で探したところ、版が古い1970年代に発売されたものが、全二巻セット1900円で売られていたので、これを買った。古い本だがほとんど新品のような綺麗さだった。50年も書架に眠っていた本を今自分が有効活用しているのだという変な満足感がある。

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 それから副読本。20年ほど前に四国に旅行に行った折に、「高松平家物語歴史館」という博物館(注1)に立ち寄った。そのとき館内のミュージアムショップで買った平家物語の絵本。和綴じにされた、いかにもお土産って感じの本だが、内容は要点が押さえられていて、わかりやすい。

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 これも副読本で、子供向けの平家物語。ライトノベルを読むくらいの年齢層をターゲットにしていると思われる。導入用としてわかりやすく、なかなかの良書だ。

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 こちらは角川ソフィア文庫の平家物語。これは、構成(巻や章)が原文の通りに省略なく正確に並んでいて、その並びを残したまま、要約したり現代語訳をしたり、名場面を選んで原文を残したりなど、いろいろと工夫されている。角川ソフィア文庫は、他にも古典をたくさん出していて、一般大衆の教養アップに貢献している。こういう商品企画は好感が持てる。

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 平家物語は、今さら僕が言うまでもないような有名な軍記物の古典で、人気があるから、解説本もたくさんあるし、子供向けの本だって結構あるし、それをベースにした小説やドラマもたくさん作られている。源氏物語のときに書いたことと重複するが、とっつきにくい古典であっても、先生の代わりになってくれる解説本があると全貌をつかみやすい。
(つづく)

***
(注1)香川県高松市の屋島というところは、平家滅亡寸前の”屋島の戦い”の舞台。ここに平家物語をテーマにした博物館があった。ただ残念なことに、この博物館は今は閉館している。
 有名なシーンを蝋人形で再現した展示物がメインになっていた。特に壇ノ浦の戦いのシーンはすごいリアルで迫力があったのを覚えている。撮影禁止だったので、写真が残っていない。これも残念。



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青い森のヨッチン

題材は違いますが自分の世代では三国志をNHKの人形劇で知って横山光輝のマンガって感じで原作「三国志演義」を手に取ったというパターンが多いかも?
良い入門書(アニメ、マンガ)との出会いは大切ですね
それにしてもアカデミックなごきょうだいですね
by 青い森のヨッチン (2020-08-10 10:07) 

ひぐらし

青い森のヨッチンさん、こんにちは。三国志演義の件、興味深いです。人形劇や漫画でわかりやすく解説してくれる人がいるから子供でも入っていける。こういうのって日本人の文化水準の向上に貢献していると思います。
ちなみに私は最近、何かに付け、新しいものにあまり飛びつかなくなりました。創作活動はいつの時代もありますが、玉石混淆、優れた作品もあれば、下らないものもあるわけで、その下らないものをふるいにかけるためには時間がたたないと駄目だなと思うわけです。古典には安心感があります。
by ひぐらし (2020-08-10 22:33) 

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