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中国出張 大連編 [雑文]

 9月17日から9月19日まで、仕事で中国遼寧省の大連に出張して来ましたので、そのことをちょっと書こうと思います。

 実は、大連の後、9月23日からイタリア出張の予定があったのですが、前の記事に書いた通り、健康上の問題が発生しました。ヨーロッパは12時間飛行機に乗っているため、フライト中に結石が再発したら、地獄になります。ちょっと怖いので、イタリアの方は上司に代わってもらうことにしました。大連からの帰国後は、イタリア組の資料準備等で何かと多忙でしたが、昨日、土曜の午前中でようやくこれも終わりました。イタリア組は23日の昼ごろのフライトですから、もうミラノに到着するでしょう。今日は日曜日、束の間ではありますが、久々に気を休めることができました。

 さて。大連は遼東半島の先端にある港湾都市です。遼東半島と言えば、すぐに「三国干渉」という言葉を連想し、「くそ~ロシアめ」と熱くなってしまうのは私だけでしょうか。この地名は今でも使われているのに、私の頭の中では、歴史上の事件のあった土地という認識の仕方しかなかったのかも知れません。

 ついでだから、歴史的なお話を一席。日清戦争(1894)のあとで、日本は、台湾と遼東半島その他を清から割譲されましたが、ロシアが遼東半島について「そこ取られたら俺らが困るから返せ」と言い出し、ドイツとフランスを誘って日本に圧力をかけたのが「三国干渉」(1895)です。日本は悔しかったけど、この三国を相手に喧嘩して勝てるだけの力が無かったので、「わかったよ、返すよ」と泣く泣く諦めたのでした。しかし、日本人の間で「くそ~~ロシアめ」という感情が湧き上がり、日本とロシアは対立を深め、やがて日露戦争(1904)になります。日本は、この戦争にぎりぎりで勝ち、この地域一帯(つまりは満州)の権益を確保しました。もう100年も前のことなんですね。

 当時貧しかった日本は、やがて「王道楽土」を求めて満州国を建国(1932)し、日本政府は日本人の移民を盛んに奨励しました。大連は、南満州鉄道(満鉄)の起点となり、「東洋のパリ」と呼ばれるほどの国際都市に発展したのでした。

 不思議というべきか、歴史は繰り返すというべきか。現在の大連には、日本企業が非常にたくさん進出しています。かつての大連もこんな感じだったのだろうかと思うほどでした。私の宿泊したホテルの前の大通りは、まるで銀座を1.5倍くらいに拡大したような町でした。つまり、道路の幅を1.5倍に広げ、建物の密集度を1.5倍ゆったりさせたような綺麗な通りで、ホテルの宿泊客の80%は日本人なのだそうです。日本人がこれだけいると、当然日本人相手の商売も盛んで、「日本料理」「カラオケ」「マッサージ」という日本語の看板がやたら目につきます。広東省の深センに行ったときも、有ったことは有ったのですが、こちらの比ではありません。

 成田から全日空で2時間半の空の旅。距離的には沖縄と同じくらいです。同行者は私を入れて合計4名。大連空港に着くと、現地スタッフ(日本人)が出迎えてくれました。社用車に乗ってホテルにチェックイン。その後、工場へ。でも仕事のことは書きません。

 夕食は、現地スタッフと一緒に中華レストラン。「火鍋」という中華風しゃぶしゃぶを食べました。その後、マッサージ。足裏がメインですが、背中も腕も丁寧に揉んでくれて、気持ちよくて眠ってしまったほどでした。そのあとカラオケ。中国でカラオケというと、日本でいうキャバクラのようなもので、若い女の子が接待についてくれます。店に入ると女の子がずらっと並んで、好きな子を選べと言われます。写真やマジックミラー越しに選ぶならまだいいとしても、直接みんなの前で選ぶのは、大変抵抗があります。

 女の子たちは日本語がみんな上手です。日本語の歌も上手に歌います。いかに仕事上必要な技能とは言え、これほど熱心に勉強する態度は尊敬に値すると思います。僕が指名した女の子は日本語学校に通っていると言っていました。

 カラオケが終わったあと、もう一軒ハシゴしました。我々をガイドしてくれた現地スタッフに聞いた話では、カラオケの女の子たちは自分たちの仕事が終わると、客を別の店に連れて行くことになっているのだそうです。店同士でそういう協定でも結んでいるのでしょう。行った先は、「クラブ」のようなところでした。酒場ではありますが、フロアの真ん中あたりにお立ち台があって、われわれが入ったときは、アルトサックスのソロ演奏をやっていました。

 しばらくして、部屋の中が暗くなり、ディスコタイム。カラオケで僕が指名した女の子が「一緒に踊ろうよ」と腕を引っ張るので、仕方なくお立ち台まで行きました。実は私、その昔(「サタデーナイトフィーバー」のヒットから10年後くらい、と言えばわかりやすいか)ディスコダンスに熱中したことがありましたので、踊れないことはないのですが、何しろ20年ぶりでしたから、どうなることやらと思ってたら、あらら、体ってのは覚えているものですねえ。恥をかかずに済みました。一緒に踊った女の子は、ストロボが瞬く中で まるでジュリアナギャルのような激しいダンス。あれで、ボディコン着せてジュリ扇を持たせたら、バブル真っ盛りの日本のようです。一瞬「ここ、中国か?」と思ってしまいました。でも、よく考えてみたら、今、中国は経済成長の真っ盛りでしたねえ。

 次の日も仕事。でも、仕事のことは書きません。夜は、また、現地スタッフと夕食。そのあと部長だけは、前の日のカラオケの店に行きましたが、僕は、やり残した仕事があったので、ホテルにおとなしく引き上げました。

 三日目は移動日。朝、ちょっとだけ町を散策して、お土産の月餅を買い、空港まで社用車で移動。成田についたのは夕方の五時頃でした。時間的には余裕のある出張でした。こういう出張ばかりならいいのですが、そうもいかないんですよね。これからまた大変になります。ということで、この辺で終わります。


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コメント 2

Mad Scientist

おかえり~^^。

大連、なかなか良い感じの様ですねぇ。
お財布に余裕があれば、遊びに行って見たいものですね~。

遊びきれなかった感じも"少し?"伝わって来ましたし、また行きたいのではないかな?

ひぐらしさん国際人化してるようだし、負けてられないなぁ。
ってことで、最近英会話を始めてみました^^b
今更?だけど、がんばるよ~^^ノシ
by Mad Scientist (2007-09-24 21:15) 

ひぐらし

Mad Scientistさん、こんにちは。日本人にとって大連はとっても居心地のよい場所です。「大連よいとこ一度はおいで、酒はうまいしネエちゃんはきれいだ。フア、フア、フアフア」って感じ。
 国際人ですか。好むと好まざるとに関わらず、強制的に出張させられてるだけですが、結果的に国際交流が出来てるってのは、ある意味、ありがたいことなのかも知れません。なに? 英会話ですか。そりゃあ、よいことです。頑張ってくださいまし。
by ひぐらし (2007-09-24 23:19) 

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