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映画「フラガール」メモリアルBOX [映画]

 「フラガール」。だいぶ話題になった映画だから、ご存知の方も多いと思う。エネルギーが石炭から石油に代わる時代、本州最大の炭鉱であった「常磐炭鉱」も閉山の危機に見舞われ、炭鉱会社が、鉱山から湧き出る温泉を利用してレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」を作るという起死回生のプロジェクトを立ち上げた。アトラクションの目玉はハワイアンダンスショー。炭鉱の娘たちが、ヤマを救うために、ダンスの特訓をする。映画は、この実話に基づいたものだ。

 昨年の12月、欧州出張した際、機内で、この映画を上映していた。JALの機内サービスはなかなかよく、一つのチャンネルに一つの映画が割り当てられていて、エンドレスで何度もなんどもずっと流している。たまたま観たこの映画で、あまりにも感動してしまい、飛行機の中でチャンネルを合わせっぱなしにしたまま、そればかり見入ってしまった。他の映画を観る気になれなかった。

 いろいろな見方があると思うが、僕が一番感動したのは、ダンサーたちの成長過程だった。センターがオープンする前に、キャラバンカーで、いろいろなホテルをまわり、舞台でダンスを披露する。最初のうちは、ヤジを飛ばされて客とケンカしたり、踊っている最中に隣とぶつかったりさんざんな出来だったが、これが回を重ねるにつれ、だんだんプロらしくなってくる。そして、クライマックスはセンターオープンの日、夜のタヒチアンダンスショーは圧巻だ。観客は全員がスタンディングオベージョン。娘たちは、立派にプロデビューを果たした。

 リーダーの紀美子役を演じた蒼井優さんは、ソロを見事に踊りきった。ラストシーンで、ダンサーたちが素で流す涙は清清しかった。

 3月の中旬に、この映画のメモリアルBOXが発売されたので迷わず購入。中には3枚組のディスクと映画の台本が入っていた。3枚のディスクには「本編」「ハワイアンディスク」「タヒチアンディスク」と名前がつけられ、メイキング映像や、常磐ハワイアンセンターの歴史やら、踊り子たちの練習の様子なんかが納められている。

 松雪泰子さんが演じた、ダンスの先生「平山まどか」のモデルになったのは、「常磐音楽舞踊学院」の最初の講師だったカレイナニ早川先生で、映画に出たダンサーたちは、早川先生やその弟子たちの指導を受けている。このドキュメンタリー映像は、映画さながらで、最初のなれない動きが、時が経つにつれて次第にこなれていく様子は、なかなか見ごたえがある。

 映画のラストシーンのタヒチアンダンスは、「オテア」という振り付けで、ダンサーたちがこれの練習成果を披露したとき、早川先生は涙を流し、この振り付けは自分が引退した最後の舞台のフィナーレだったのだというエピソードを彼女たちに明かした。(僕は不覚にも、もらい泣きしてしまった)

 いい映画だった。このメモリアルBOXもいい企画だった。最近、日本映画が元気で嬉しい。


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コメント 2

どろぼうひげ

フラガール、面白いらしいですね。
レンタル開始されてから、しばらく貸し出し中が続いていたので、よほど面白いのだろうと借りてはみましたが、まだ見ていません(^_^;)
まとまった時間が取れたら見てみようと思っています。
ハワイアンズ(旧名:常磐ハワイアンセンター)は、ボクの生息している福島県ですので、もう何度行ったかわからない程行きました(^^♪
小学校時代は方部旅行(育成会みたいなモノです)で、大人になったらデートコースに、オヤジになったら子供を連れて、そりゃあもぅお世話になりました。
地元ですから、当然注目度も高く、映画館では延長して上映されていたみたいです。
ひぐらしさんのオススメで、観るのが益々楽しみになりましたヽ(^。^)ノ
by どろぼうひげ (2007-04-03 18:17) 

ひぐらし

なんと、お膝元でしたか! ちょっと羨ましい。生のダンスショーを是非見てみたいものです。フラガールはお勧めですから、是非観てみて下さい。
by ひぐらし (2007-04-03 22:56) 

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