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「紫電」 タミヤvsハセガワの研究(8) ガンポッド [キット]

 戦闘機には機銃がついているのが当たり前。で、その機銃は普通、主翼に埋め込まれているのが普通だが、紫電11型甲は外付けのガンポッドがある。もうちょっと具体的に言うと、20mm機銃4門のうち、2門は主翼に埋め込まれているが、あと2門はガンポッドとして外付けになっていて、主翼の下に飛び出したような格好になっているのだ。


 取り付けてみたけど、タミヤの方は主翼との合いが悪かったなあ。それに両者、この部分も結構形が違う。なんだかタミヤの形の方が自然な印象を受ける。何の根拠もないけど。これはやっぱり資料を手に入れた方がよさそうだ。遊就館(靖国神社内)の売店に、また行ってみるか。

 さて、外付けのガンポッドなんて、空気抵抗という観点からみれば、良くないことは明らかだと思う。にも関わらず、なぜこういう形になったんだろう。調べてみたが、この点を説明してある記事に出会えなかった。だから、また想像を膨らませるしかない。

 紫電は、「強風」という水上戦闘機を改造して地上用にしたものだ。改造するときに、「機銃はもともと有った2門に、あと2門追加せえ」と海軍からお達しが来て、川西航空機の設計側は「埋め込みは設計に時間がかかるから、外付けにしちゃえ」ってことで、とりあえずこういう形になったんじゃないだろうか。

 それと言うのも、11型甲のあと、11型乙という型が作られて、これは外付けのガンポッドがなくなって4門とも主翼に埋め込みになったらしい。ようするに作ろうと思えば作れるのだが、納期に間に合わせるために苦肉の策をとった。仕事してたら、よくある話ではないか。(笑)

 この外付けのガンポッドは、他の戦闘機ではなかなかお目にかかれない、紫電らしいスタイルだ。タミヤもハセガワもこの「紫電らしさ」に目をつけて、甲をキット化したのだろうと思う。


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コメント 3

文林堂というとこから出でいた航空ファン イラストレイテッド98-4 No、99 日本海軍機全集、平成10年4月1日発行の本に紫電11型甲の写真ありました。タミヤのが近いようにも見えますが・・・難しいですね。
by (2007-08-26 02:19) 

ひぐらし

taka2stさん、こんにちは。情報ありがとうございます。そういう本をお持ちということはtaka2stさんも、この分野、お好きなんですね。私はいままで、ひとつの機体で二つ以上のメーカーのキットを作り比べたことがなかったので、正直言ってこれほど違うということを初めて知りました。紫電は好きな機体なのに、資料を全く持っていないんですよ。私もちょっと探してみようと思っています。
by ひぐらし (2007-08-26 02:30) 

k

good job!!
by k (2011-02-28 11:01) 

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