SSブログ

尿管結石 [生活と健康]

 ツイてないときってのは、あくまでもツイてない。怪我に加えて病気になってしまった。その名も「尿管結石」。すぐに命にかかわるような深刻なものではないが、周囲に意外と経験者がいる。同年代の読者のみなさんの参考になるかもしれないので、経験をお話ししたいと思う。

 8月27日(月)の早朝5時頃、腹痛で目を覚ました。下腹部の右側に、いままで経験したことのないような痛みを感じた。「何なんだ、この痛みは。もしかして、これが急性盲腸炎ってやつか」

 大便を催したときに、下腹部に痛みを感じることはよくあるが、それとは違うような気がする。でも、朝であり、たまたま便意があったので、とりあえずトイレに行った。でも排便した後も痛みは治まらない。どんな痛みかというと、「ぎりぎりと絞られるような」痛み。便座に腰掛けて膝に肘をついた姿勢でうずくまり、考えごとをした。

 「もしも急性盲腸だったら、すぐに救急車を呼ばなきゃ。今、朝の五時だ。もう少し時間がたつとマンションの住人が起き始める。晒し者になりたくない。それに道路も混み始めるし・・・」などと考えているうちに、思考が止まって何も考えられなくなった。「あれ、おかしい。何も考えられない」 今思うと、言語で思考できなくなったのだと思う。これが気を失って崩れ落ちた瞬間だった。気がついたら顔が床についていた。

 僕は一人暮らしなので、トイレに入るときの扉のロックはどうでもよい習慣になっていて、このときも、半開きだった。顔をつけていた場所はトイレから少しでたところの廊下だった。扉に鍵をかけていたら、もっと窮屈な姿勢になっていただろうな。

 気を失っていた時間は長くても3分くらいだったと思う。もう、間違いない。脳貧血で気を失うなんて久しぶりだ。普通じゃない。絶対盲腸だ。大急ぎでお尻を拭き、すぐに手術されてもいいようにTシャツと短パンの軽装に着替えた。そして119番に電話。5分くらいで、遠くからピーポーピーポーという音が聞こえ、脇の道路に止まった。頼もしいレスキュー隊が3人、部屋の前まで来てくれた。1階のエントランスまでは、うずくまりながらなんとか歩いた。その後は担架に乗せられて、すぐ近くの病院に搬送された。病院についたのは5時45分くらいだった。

 当直のお医者さんが、ひとまずベッドに寝かせてくれた。そして、「もしかしたら尿管結石かも知れない。血尿が出なかった?」と聞かれた。しまったあ。気絶していてそれどころじゃなかった。そしてコップを渡されて採尿。それから、ためしに背中の、腎臓の辺りをこぶしで軽く叩いた。すると、左側はなんともないのに、右側を叩いたとき、電気ショックに感電したようなビクッとくる痛みを感じた。お医者さんは一言、「ああ、やっぱりね」。その後ベッドに寝かされて、点滴を打ってもらった。これで大分楽になり、しばらく眠った。

 目を覚ましたとき、出勤時間になっていたので、看護師さんを呼んで、ここで携帯を使っていいかどうか聞いてみた。今は機械を使っていないので大丈夫です、というので、上司に電話して、かくかくしかじかで、今日は休むと連絡した。

 9時になって一般の泌尿器科の外来で診察をうけた。レントゲンと超音波で調べたが、結石は発見できず。しかし、尿の中に、尿管結石の成分であるシュウ酸カルシウムと、赤血球が多めに検出されたこと、それから背中を叩いたときのビクッとする反応から、「右尿管結石」と診断された。結石については、金曜日に再度、造影剤を使ってレントゲン撮影し、場所を特定すると言われた。

 尿管結石というのは1ヶ月以内に自然に排出されるケースが80%なのだそうで、僕の場合、写真で発見できないし、痛みも引いていることから、まずは自然排出を待つことにした。それから万一、痛みが再発したときのために、座薬を処方された。なお、事態が深刻な場合は、外から衝撃波で破砕するとか、尿道からファイバーを挿入して取るなどするそうな。

 それからちょっと無茶なことを言われた。水分をたくさんとって、尿をたくさん出すことが大切だが、もしも結石が出たら、成分を調べるから、できたらそれを持って来くるように、だって。ということは、毎回おしっこするたびに、紙コップの中にしなきゃいけね~じゃね~か~。それはちょっと勘弁してよ。

 ということで、このたびの経験から得た知識。腹痛だからと言って盲腸とは限らない。感じた腹痛は、結石が詰まったときのもので、腎臓の痛みは尿が堰き止められて腎臓がぱんぱんに張ってしまうことで起こる症状なのだそうだ。お医者さんてすごいね。読者のみなさんも、強烈な腹痛を感じたら、ためしに背中の腎臓あたりをとんとんと叩いてみよう。ビクッと反応したら、それは腎臓が張っている証拠。尿管結石の疑いが濃厚だ。

 それにしても一時に、二か所もお医者さんにかかるなんて、いままでの人生で初めてだ。どっかで御祓いでも受けて来ようかな。


nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 8

Mad Scientist

随分大変な目にあっていますね><。

体が資本!

仕事のしすぎは体に毒ですよ。何事も程ほどにね^^。
でも、気を失って大怪我しなくて良かったですね。
打ち所が悪いと、下手をすると、ず~~~~っと寝たまま・・・なんてことになりかねませんから。

これを機に少し休みを取って、何もしない旅行でもして身体を労わってみては?
時間が合えば、今度顔でも見に行きますよ^^ノシ
by Mad Scientist (2007-08-29 01:09) 

どろぼうひげ

こんにちは(^^♪
何だかすごい事になってしまっていますね。
尿道結石なら、ボクの妹が小学生の時になりましたが、ものすごい痛みだったようです。
ひぐらしさんも気を失うとは、相当ひどかったみたいですね(ーー;)
コレはきっと体が休めと言っているのではないでしょうか?
やはり健康が一番ですから、少し休んでゆっくり養生されてはいかがですか?
一日も早く回復されるよう、お祈りしておりますヽ(^。^)ノ
by どろぼうひげ (2007-08-29 17:44) 

ひぐらし

Mad Scientistさん、こんにちは。お見舞いコメントありがとうございます。そう、そのとおり、打ち所が悪かったら・・・なんて考えるとぞっとしますよ。でも、たぶん崩れ方がゆっくりだったんでしょう。幸いにも打撲も捻挫もありませんでした。立った姿勢から倒れたら、結構ダメージがあったでしょうね。
 旅に出たいですよ。ほんと。出張ではない旅に。また遊びに来てください。
by ひぐらし (2007-08-29 22:37) 

ひぐらし

どろぼうひげさん、こんにちは。お見舞いコメントありがとうございます。そうですか、妹さんが小学生のときに。年齢は関係ないんですね。
 体が休めと言ってるって話、そう思います。本当は、ゆっくり養生したいんですが、どうも仕事が許してくれませんで。それに、つい先日、夏休みにゆっくり養生したばかりじゃんって話もあります。足らなかったのでしょうかね。(笑)

 体をだましだまし、やるしかないのでしょう。会社のみんなは、これ幸いといろいろと話題にします。まあ確かに話題性はありますよね。一度に2箇所ですから。
by ひぐらし (2007-08-29 22:44) 

こんばんわ、大変でしたね僕の友人もなり救急車で運ばれた事が・・
、体質もあり何度もなる可能性があるみたいですね
気をつけてくださいな~。
by (2007-08-29 23:22) 

ひぐらし

taka2stさん、こんにちは。お見舞いありがとうございます。再発の件は、いろいろと聞いています。何しろ「結石クラブ」が結成できそうなくらい、仲間がいるのです。外食を減らすなど、少々、食生活を変えようと思っています。
by ひぐらし (2007-08-31 06:50) 

はこふぐ

わー
確かに3分間では語りつくせない大変な近況でしたね
その後良好ですか?石は発見できましたか~?!
おだいじに…
by はこふぐ (2007-09-05 21:33) 

ひぐらし

はこふぐさん、こんにちは。お見舞いありがとうございます。その後は良好でありまして、結石は出ました。でも、当分様子見です。再発は人により間隔が違うんだそうです。次回の記事で結石を公開いたします。お楽しみに。
by ひぐらし (2007-09-05 22:12) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。